外国人材受け入れを失敗しないために知っておくべき「在留資格制度の基礎」【製造業向け】
外国人材受け入れを失敗しないために知っておくべき「在留資格制度の基礎」【製造業向け】
中小製造業が外国人材を受け入れるとき、トラブルの多くは「制度の難しさ」ではなく、“何をしてよいか(活動範囲)”と“実際の業務”のズレから起きます。
ここでは、現場で迷いやすい点に絞って、在留資格制度の基礎を項目番号つきで整理します。
1.在留資格の考え方は「人」ではなく「活動」で決まる
(1) 在留資格は、原則として「日本で行う活動内容」に応じて与えられます。
(2) つまり、同じ人でも、従事する活動が変われば、必要な手続(変更・更新等)や説明が変わります。
2.在留資格は大きく「活動資格」と「居住資格」に分かれる
(1) 活動資格:指定された活動(就労・留学・家族滞在など)の範囲で在留
(2) 居住資格:身分・地位に基づく在留(例:永住者、日本人の配偶者等、定住者など)
一覧は出入国在留管理庁の在留資格一覧で確認できます。
3.「就労できる/できない」は在留資格ごとに違う
(1) 就労が認められる在留資格:その資格で定められた範囲内で報酬を受ける活動が可能
(2) 原則として就労が認められない在留資格:留学・家族滞在等は、原則就労不可(ただし資格外活動許可があれば範囲内で可)
この整理を誤ると、不法就労リスクに直結します。
4.手続の基本は3つ(更新/変更/取得)
企業側が最低限押さえるのは次の3つです。
(1) 在留期間更新許可:同じ在留資格で期間を延ばす
(2) 在留資格変更許可:活動内容が変わるなどで資格を変える
(3) 在留資格取得:出生など特別な事情で取得する
「変更・更新は相当理由が必要」という運用指針(ガイドライン)も公開されています。
5.製造業で起きやすい落とし穴は「業務範囲の逸脱」
現場で多いのが、書類上の想定を超えて業務が広がるケースです。
(1) 多能工化で、別工程の作業が常態化する
(2) 繁忙期の応援作業が“例外”ではなく“日常”になる
(3) 指示系統が曖昧で、実態説明が崩れる
この結果、更新や確認の局面で「活動内容と実態の整合」が問われやすくなります。
6.資格外活動許可は「例外ルール」— 勝手に働けるわけではない
留学・家族滞在等の在留資格では、原則として就労はできません。
就労する場合は、資格外活動許可が必要です(オンライン申請の案内もあり)。
7.企業が最低限そろえる「制度運用の3点セット」
製造業の受け入れ実務として、まずこの3点が要です。
(1) 受け入れ予定の業務を「工程×動詞」で整理(抽象語で止めない)
(2) 主たる業務/付随業務/例外業務(繁忙期応援)のルール化
(3) 変更が出たら「変更」手続が必要かを早期に検討(放置しない)
在留資格は活動に応じて整理されるため、現場変更の放置が最も危険です。
8.よくある誤解(最短で修正)
(1) 「就労資格がある=何でもできる」ではない → 範囲がある
(2) 「更新すれば安心」ではない → 実態整合が重要
(3) 「バイトは黙ってOK」ではない → 許可が必要な場合がある
9.まとめ:在留資格制度の基礎は「活動の整理」で8割決まる
在留資格制度の理解は、細かい条文暗記よりも、次の1点に集約されます。
在留資格=日本で行う活動のルール(活動が変われば整理も変わる)
製造業では業務が広がりやすい分、受け入れ前に「業務の言語化」と「例外運用のルール化」をしておくほど、後の更新・確認が安定します。
埼玉県を中心に活動しています。 在留資格・永住・帰化のご相談は徳澤行政書士事務所にお任せください。
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